答え合わせの向こうに  

                はやと

答え合わせに意味はない
テストなら
試されてることがわかるから
答えは必ずあって
最後辻褄も合うし
すっきりもする
でも、現実の世界は
答えがあることばかりじゃない

答え合わせをしたくても
そもそも答えってなんだ?
目に見えるものは
ある日突然失くなったりするし
ああ、永遠じゃないんだなと
あの日あの町を眺めて
学んだんだ

正解は
人それぞれに違うのかな、とも思う
だってさ
生きてきたそれぞれが違うのだから
なので
必要以上に無理することはない気がするよ
もちろん
それがいいと思えればそれでいい
ただ大事なのは
それが納得できるのかどうかだと思う

すべて自分でなんとかできるものじゃない
できることは案外少し
自分ってほんとは小さくて
でも、それに気づく機会はそんなにない
あるとすれば
すごく大きな哀しみの中とか
すごく大きな絶望の中だとか
そんな時は滅多にないだろうけど
ほんのたまに
神様は僕たちを試す
そんな時は
そのことに気づけた自分を褒めてあげよう
そして、大丈夫
正解はないんだよと
傷ついた自分を抱きしめてあげよう


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