理由はいろいろあるけれど
はやと
理由はいろいろあるけれど
冬眠しています
昨日の朝
窓をあけたら
かまきりが一匹
網戸の網目に足が挟まっているらしく
そういえば
この夏よく見かけたかまきり
なにをしてるんだ、そんなところで
まあ、俺と似たようなもんか
日々に身を任せられない
そう
不器用な君
平日の旅に出ているよ
切符も取りやすいし
列車も空いてる
ほんとはこんなこと
してる場合じゃないのに
通勤電車がカーブして離れてく
乗ってる寝台列車は
ゆっくりとホームを離れてく
ある夜の日の一ページ
こんなはずじゃなかった
この歳でそう思ったり
こんなもんだろ
そうつぶやく自分もいる
どっちがほんとうか
答えを、ぼくは知らない
東海道線を西へ
今は寝台列車も減っていき
今ではこの列車だけ
慰めあうわけじゃないけど
なんか乗りたくなってしまってさ
迷惑だったかもしれないけど
ちょっぴり後ろめたさを感じながら
150日
指折り数えれる数じゃないけど
案外あっという間に過ぎる
それは
数え始めたいまでもわかる
なんなら
自分の年齢を足してもいいんだけど
乗れるときに、乗る
会いたいときに、会う
食べたいときに、食べる
わがままとか贅沢とか
ちょっと前までは言われたかもしれないけど
明日は、絶対じゃないんだ
今日を
なんなら、今この時を
大切に抱きしめないと
それをこの2,3年でみんな学んだんじゃないか
それほど、恥ずかしくないんだということも
そう思えば
悪い時間じゃなかった気もするよ
弱い存在が好き
それは自分が弱かったから
でもね
弱さを克服して
いやらしいくらい強くなった君に
あれだけのドラマを見せつけられたら
涙が出そうになっちゃうな
負けたほうも素晴らしすぎて
なんだか困っちゃうんだけど
どうしたらいいのか
答えを見つけなければいけない
だけど、人のこころなんて
答えなんて見つけにくいものだし
そんなことわかりきってるのに
向き合わなければならないなんて
大変なものだ
きっとそれも人生というものなのかもしれないけれど
ありがたいことに
自分のとなりには
そばにいてくれる人がいた
もちろん
その人が道に迷っていた時には
隣にいたつもりだし
ふと顔を上げたとき
そばにいれたなら、幸せだってことにあらためて気づいたのも
この数年のことかもしれない
車窓には大きな満月
なにができるのか
なにをすべきなのか
答えは見つからない
不思議な時間が流れていく
身を委ねしばらくは流されていくつもり
出口が見つかったら
また手紙を書きます
いろいろありがとう
2021.12.20.