虫の声

真っ暗な階段を降りていくと
そこは夜の0時で
踊り場にさしかかると
そこは夜の1時で

秋の夜だから
庭には虫の声だけが響いていて
もう一つ階段を降りると
夜の2時

近所のコンビニやファミレスは
きっと今も開いているんだろう
僕は足を運ぶことはないけど
楽しそうな喋り声が
聞こえてくる気がする

夜は長い
過ごし方はそれぞれ
楽しい夜 つらい夜
長い夜 短い夜
いろんな夜がある
そのことにあらためて気がついた

朝は、希望なんだよ
眠れずにいると
夜がこのままずっと続くような気がして
夢なんて簡単に見れると思ってた
かといって
努力すれば見れるというものでもなく
運、それとも偶然?
どれくらい自然に生きれるかなんだと思う

好き、とか
愛してる、とか
簡単で、難しいコトバ
でも、庭の虫たちは
ためらわずに口にしているのかもしれない

虫の声に誘われて
秋の夜は
なんだか、忙しいのです